冨田明宏氏が Yggdrasill Minstrelsy を語った

お知らせです。

2月9日に発売されました「アニカンRミュージック」という雑誌(ムック?)に Yggdrasill Minstrelsy の記事広告が掲載されました。

音楽ライターの冨田明宏氏に素晴らしい紹介文を寄稿していただきましたので、そちらの全文を掲載させていただきます。ありがとうございました!

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音楽作品として描かれるハイ・ファンタジー Yggdrasill Minstrelsy とはいかなるものか?
その圧倒的な世界観を体感する! text : 冨田明宏


音楽から受けた感動を言葉にし書き伝える、という野暮な仕事に開き直り、生業にしている身ではあるが、近年ここまで言葉にすることを惜しいと思った音楽作品は、無かったかもしれない。音楽は、言葉にした途端に色褪せてしまうことがある。怖くなるくらいに鮮烈な音像。筆舌に尽くしがたい美の世界。言葉を超えたからこそ生まれる、音による言いしれぬ幸福感。『Yggdrasill Minstrelsy』は、まさにそういう音楽性を内包した作品である。しかしあえて、この“世界樹が望む異世界”の音楽を、自分の言葉で伝えてみようと思う。それが本作の魅力の一端に、少しでも多くの人が触れるきっかけになるのならば。

『Yggdrasill Minstrelsy』は、北欧神話における世界を体現する樹、“世界樹伝説”をモチーフに制作された、ハイ・ファンタジー・ストーリー・コンセプト・アルバムだ。ハイ・ファンタジーとは、現実世界からは隔絶された、異世界を舞台に繰り広げられる物語のこと。すなわち本作は、現実には存在しない世界/世界観を、音楽中心に数点のイラストで表現しようと試みた作品と言える。これまでそのようなコンセプトの作品はヴィジュアル・イメージ(映画、RPG等)が中心であり、音楽はその世界観を支える添え物だったということは、今更説明するまでも無いだろう。

本作が極めて画期的なのは、音楽が、物語を率先して語る位置にあるという点である。例えばそれは、威厳に満ちた壮大なシンフォニック・オーケストラであり、多彩な民俗音楽的意匠が瞬くサウンド・スケープであり、J-POP文脈からは完全に隔絶された音色で奏でられる、美しく幻想的なメロディだ。その様々な要素が複雑に絡み合いながら、物語の推移を描く。その高い音楽性が、消費的なポップ・ミュージックとは一線を画したものであることは、言うまでも無いだろう。

本作は、サウンド・プロデュースに大嶋啓之、コンセプト・メイキング、歌詞にinterfaceを起用。共にVoltage of Imagination作品を代表する楽曲を手掛けてきた2人が再結集した点も、ファンには堪らないだろう。歌い手にはLia、Ikukoと、業界屈指の人気と実力を誇る女性シンガーの参加が決定。ファンタジックな世界を色鮮やかに彩る彼女たちの歌声にも、期待せずにはいられない。

『Yggdrasill Minstrelsy』は、昨今の日本の音楽シーンで類を見ないほど、“音楽で映像を紡ぐ”ことに意識的な作品となるだろう。その一見矛盾する言葉をも納得させてしまう説得力については、現在公式サイトで公開中の楽曲と、気鋭の絵師ウスダヒロの手による美麗なイラストの一端に触れば、自ずと見えてくるはずである。ちょっとした散歩感覚でも、日常からの逃避でも構わない。まずは体感することから始まるのだ。世界樹が望む『Yggdrasill Minstrelsy』の世界へ、いざ……!

冨田明宏プロフィール
1980年生まれ。音楽ライター。アニカンR-musicをはじめ、CDジャーナル、bounce、クッキーシーンなどの音楽誌や、TVブロスなど幅広い執筆媒体を持つ。近著に『同人音楽を聴こう!』、『北欧POP MAP』など。


■ anican.net
  http://www.anican.net/

■ Yggdrasill Minstrelsy - The Eternal Skywalker -
  http://www.voltagenation.com/emb/
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by ancient-colors | 2008-02-12 00:35 | おしらせ