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インディーズ音楽レーベル Voltage of Imagination のブログ跡地です(2008/12/26 移転しました)


by ancient-colors
「GET SET - TEAM LEVIATHAN CHRONICLE / 全竜交渉部隊戦闘記録」をはじめ、終わりのクロニクル・イメージアルバムプロジェクトの企画・構成・ディレクションを担当しておりました、WAVE の Rio さんが先日急逝されました。


 → WAVE - "WAVEというもの(訃報)


享年29歳。あまりにも若く、あまりにも突然すぎる死でした。
故人のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。


このことについて、ここで多くを語るつもりはありません。
追悼の言葉は語りません。さよならの挨拶もしません。
振り返ることもしません。後悔もしません。

ただ全てを受け止めて、前だけを向いて、歩いて行こうと思います。


※ 追記

何名かの方からメッセージをいただいたのですが
Rio さんの急逝により、このプロジェクトが中断されたり
当初の予定を変更したりすることはありません。

内容や構成については、一期、二期ともに
企画の段階ですでに完成されていましたので
作るべきものの方向性を見失うということはありませんし
誰かが手を加えるということもありません。

このシリーズの企画・構成は最後まで Rio さんであり
代役は誰にも務まらないと考えています。
# by ancient-colors | 2008-07-30 14:44

よもやま話、その3

こんにちは。今回は珍しく、時間のある時につらつらとよもやま話など書いてたりします。そういえば、これまでここまで具体的に制作の経緯について触れることは無かった気がします。基本的に筆不精なもので…orz


そんなわけで、よもやま話の続きでも。

※ 前回までの経緯はこちら

■ 二次創作としての表現

某月某日某時刻、テンキーさんの事務所にて、成田社長をまじえて、川上さんに初めてお会いしました。とても気さくな方で、企画の内容についても意図を理解して頂いた上で、リリースすることを快諾していただきました。(川上さんは、実に似顔絵そっくりでした…!!)

そしてそのまま話はレゲー(古いアーケードゲーム)とかゲーム音楽の話題へ…。話は尽きることなく気がつけば2時間くらい経っていたでしょうか。実は川上さんと私は年が一つしか違わなくて、しかもお互い相当のゲーマーだったという、かなり似通った青春(?)時代を過ごしてきた模様。どうも他人と思えないといいますか、基本的に同じ世界に住んでいる方でした。学生時代、同じ地域に住んでいたら、絶対に同じゲーセンの常連になっていたと思います(笑)。


ところで。


このアルバムの制作における川上さんのスタンスに少し触れておきますと、実はご本人は全く制作には携わっておりません。なぜなら、この作品はあくまでも「終わりのクロニクル」を原作とした二次創作物としてのイメージアルバムであって、「終わりのクロニクル」の小説内に流れている音楽などを正確に再現したものではないからです。


ではなぜ、川上さんのもとへ伺ったかといいますと


 ・ 「終わりのクロニクル」がアニメ化されたらどんな音楽が流れるんだろう
 ・ こんな主題歌だったらカッコいいよね!
 ・ あのシーンには絶対こんな音楽が流れてるよね!
 ・ こういう時、こんな挿入歌が入ってると思うんだよねー


・・・とか、いろいろ頭の中で考えてるんですけど、好きに作ってみてもいいですか?ということに対して、許可を頂くために伺ったわけです。川上さんは原作と二次創作に対するスタンスについて、非常に明確なものを持たれていますので、もう少し詳しく知りたい方はこちらこちらなどをご覧いただければと思います。


■ コラボレーション

ついでなのでもうすこし突っ込んだ話をすると、Voltage of Imagination のものづくりの基本姿勢として「コラボレーション」という言葉があります。それはお金を貰って誰かが望む形のものを作る、いわゆる「主従関係」での制作ではなく、制作に携わるすべての方が対等な立場にいて、お互いをリスペクトしあい、お互いのオリジナリティを尊重しつつ、臆することなく自分らしさを出しながら、1つの作品を作っていく…というスタイルです。

各々の役割分担はありますが、上下関係はありません。その姿勢は各スタッフ間だけのものではなく、今回のような原作ありきの作品に対しても同様です。なぜかは良く分かりませんが、そうしないと、出来上がった作品がすごくつまらないものになってしまう気がしています。


「終わりのクロニクル」は稀有な魅力を持った本当に素敵な作品だと思います。作品を読んだ人それぞれの中に、それぞれの受け取り方があって、それぞれの「終わりのクロニクル」があると思います。我々が作るイメージアルバムは、そんなイメージがいろいろ合わさったの1つ集合体を、大勢のスタッフと一緒に、大真面目に作ってみよう!という試みです。


まぁ何だか色々と書いてみましたが、要するに

 「好きだから、面白いから、感動したから、作りたいと思った。」

という気持ちを何よりも大切にして、ものづくりをしています、ということです (^^;



 ■ GET SET - TEAM LEVIATHAN CHRONICLE / 全竜交渉部隊戦闘記録
 http://www.voltagenation.com/ahead/

# by ancient-colors | 2008-07-29 13:10 | ahead
こんにちは。


昨日は真夏の太陽の下、落合まで出かけてきました。
本当に…暑かったです。

多分、ずっと忘れられない1日になりそうです。


+--


さて、サイトを公開してちょっと時間があいてしまいましたが、本日ようやく Blue Canopy がマスターアップしました!! 実は少し前に上がってはいたのですが、どうしても満足がいかなくて、プレス会社の方をはじめ、関係各位に無理を言って、ギリギリのギリギリまで調整していただきました。

その甲斐がありまして、おかげ様で納得のいく、素晴らしい作品に仕上がったのではないかと思っております。図らずしも私のわがままに付き合って頂いた皆様には、本当に感謝です…ありがとうございました。発売日は GET SET と同じですので、発売された折には、両方ともお手にとっていただけましたらとても嬉しいです。

それで、さっそくですが、オフィシャルサイトの方で試聴版を公開しました。こちらも GET SET 同様、全て JASRAC 管理楽曲となりますので、やはり 40秒程度しか試聴版を公開できませんが…大嶋さんと宮良さんの素敵なコラボの片鱗だけでも、お楽しみいただければ幸いでございます。

 ■ Blue Canopy
 http://www.voltagenation.com/bluecanopy/

# by ancient-colors | 2008-07-28 18:03 | 制作日誌

よもやま話、その2

こんにちは。GET SET の試聴版、いかがでしたでしょうか?


いつもだったら1曲まるごと試聴…とまではいかなくても、1コーラス全部試聴なんてやってるところなのですが、今回は諸般の事情ですべて JASRAC に楽曲を登録することになりまして、そちらの規定ではどうやらプロモーション目的で楽曲を配信する際は45秒までと定められているそうで、こればかりは如何ともしがたく…スミマセン。


そんなわけで、GET SET のよもやま話の続きでも。


■ 戦闘記録というコンセプト


…前回までの経緯はこちら

晴れて TENKY さんとの共同プロジェクトとして動き出した本件ですが、その時点ではまだ「イメージアルバムを作ろう!」ということだけが決まっていて、中身はぜんぜん決まっていませんでした。「近いうちに企画書にまとめて持っていきますー」と言ったはいいのですが、時間ばかり経って全然内容がまとまりません。

といいますのも、ご存知のとおり「終わりのクロニクル」はとにかく内容の濃い作品なので、一口にイメージアルバムを作ると言っても無数の切り口があって、果たしてどうすれば良いものやら…と、途方に暮れてしまっていたのです。

キャラクター、G(ギア)の世界、概念核、世界観や設定、物語・・・シリアス要素からギャグ要素に至るまで、あらゆるエッセンスが詰まっていて、どれを取っても良さそうな気がするのですが、最大72分かつ10~12曲程度の楽曲数でそれを再現すると考えた場合、どれを取っても中途半端&消化不良の形で終わってしまうような気もしていて、どうもしっくりきませんでした。

あれだけの作品を音楽として表現するわけなので、ここで納得のいく企画・構成を見いだせないと、全てが台無しになってしまいます。企画の Rio さんが原作を5回6回と読み返し、何度も議論を繰り返し、夜な夜な二人で打ち合わせを重ねた結果、おそらく全てのエッセンスを網羅することは出来ないので、大胆かつ明確に迷いのないコンセプト決めをするべきだ、という結論に達しました。

それまでの経緯であれもこれも…と詰め込まれた内容をばっさりと切り捨てて、われわれが本当に描きたいものは何なのか…ということを突き詰めて考え抜いた結果、プロジェクトキーワードである AHEAD という前に進んでゆく強い意志の力、そしてその言葉に導かれて「TEAM LEVIATHAN / 全竜交渉部隊」が歩んできた「戦いの軌跡」を表現しよう、というコンセプトに決まりました。

アルバムとしては二部構成で考えておりまして、冬にリリースする「AHEAD」はその第一期として、原作の1~4章を時系列に沿って構成していくものになる予定です。佐山とファブニール改の戦い、荒帝とテュポーンの戦い、黒陽とサンダーフェロウの戦い etc.. といった熾烈な戦闘の数々、そしてその前後で揺れる登場人物達の心境…アルバムとしての芯を通すために、ギャグ要素を一切なくし、ハード&シリアス路線で一本勝負!といった内容で構成される予定です。



そんなこんなでようやく企画書がまとまったわけで、次は原作者の方に許可をもらわないとなぁ…というわけで、いよいよ川上さんにお会いするため TENKY さんへ再度伺うことになるわけですが…そのお話はまた後日ー

 ■ 終わりのクロニクル イメージサウンドトラック
  GET SET - TEAM LEVIATHAN CHRONICLE / 全竜交渉部隊戦闘記録
  http://www.voltagenation.com/ahead/
  
# by ancient-colors | 2008-07-20 23:13 | ahead

よもやま話、その1

昨日、pixiv にて toi8 さんの描く Blue Canopy のイラストがデイリーランキングで1位になっててびっくりしました。1位って凄いですよね…!!

そしてそこからサイトにリンクを貼っていただいてたんですが、実は URL を間違っていたらしくて、推定数千人の方がテストサーバーの ID と PASS を要求されたとかされなかったとか…どうもスミマセンでした…(^^;


というわけで、夏の作品のご紹介や解説など、ぼちぼちしていこうかなと思います。



■ Blue Canopy の話

Yggdrasill Minstrelsy を終えて、大嶋さんと次回作の話をしていたときに共通の認識としてあったのが、長い時間をかけて壮大な物語を作るのではなくて、もっと気楽に、気軽に聞けるものを作ってみようというものでした。

内容については色々と候補があったんですが、最後に残ったのは「夏・空・海・情景・爽やか・風・高校生・日常」といったキーワードが沢山あるような状態で、じゃあいっそのこと全部まとめて「夏風青春ポップ」にしてしまえ!というノリ(?)で現在鋭意作成中です。

この空気感といいますか、雰囲気といいますか、疾走感といいますか…宮良彩子さんの柔らかくて、それでいて力強い歌声が夏の情景にとてもよくマッチしていて、「あさやけぼーだーらいん」とはまた違った味わいのある、素敵な作品になってくれるんじゃないかなーと思います。(いっそのこと VOI 青春シリーズとか銘打ってもいいかもしれません(?))

7月中には試聴版を公開したいと思いますので、ぜひぜひ聞いてみて下さい。



■ 何故、今「終わりのクロニクル」なのか?

続いて GET SET の話。いきなり何の説明もなく「イメージアルバム作ります!」と告知してしまった感がありますので、疑問に思われてる方も多いと思いまして、どういう経緯があったのか少しこちらでフォローさせていただきます。


本企画が立ち上がったのは昨年の秋頃だったでしょうか。TENKY の成田社長と私(VOI主催:高橋)とは音楽と全然関係のないところでご縁がありまして、TENKY さんの事務所にお邪魔した折に「実はインディーズの音楽レーベルをやっておりまして…」などと世間話などをしておりますと「実はウチにはライトノベルの作家が所属しておりまして…」とご紹介いただいたのが川上稔氏と「終わりのクロニクル」でした。

恥ずかしながら私、実はその時まで「終クロ」のことは全然存じ上げていなかったのですが、成田社長が「小説お送りしますので是非読んでみてください」と仰って下さったので、軽い気持ちでじゃあ読んでみようかなー…と。

で、送られてきたのがとんでもない分量の文庫(笑)で、最終巻はどっちが縦か横か判らないサイコロみたいな鈍器クラスの分厚さで、もしかして私はとんでもない所に足を突っ込んでしまったんじゃなかろうか…と軽く眩暈を覚えた記憶があります(笑


その後、2ヶ月ほどかかって文庫を読み終わりまして、分量に違わぬものすごい密度の内容と面白さにすっかり魅了され、感銘を受けてしまった私は、こういう作品をモチーフにしてイメージアルバムを作ってみたら面白そうだな…架空のアニメーションのサウンドトラックなんて作ってみたらどうだろう…とだんだん妄想が膨らんでいきまして、いてもたってもいられずに成田社長にご連絡。

実はこれこれこういう企画を考えておりまして…とご相談してみましたら、とても乗り気になってくださいまして。じゃあ一緒にやってみませんか?ということで晴れて Voltage of Imagination と TENKY さんとの共同企画として動き出すことになった次第なのです。



今日はこんなところで…続きはまた後日ー



 ■ GET SET - TEAM LEVIATHAN CHRONICLE / 全竜交渉部隊戦闘記録
 http://www.voltagenation.com/ahead/



 ■ Blue Canopy
 http://www.voltagenation.com/bluecanopy/

# by ancient-colors | 2008-07-15 15:16 | ahead